11.22.21:59
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03.10.17:33
作品集50「流刑人形」蟹人間コンテスト氏
物語というよりも、論文、そして論文というよりも、想いの込められたる手紙、そういう印象を受けた作品である。始終この作品に付き纏う堅苦しい文体は、しかし、この作品の淵源たるものとなり、氏の斬新な考察には意識せずとも引き込まれ、その雄弁な講釈に、何時しか呑み込まれてしまう。
そうして淡々として進むこの作品の最後――そこを目にした時には、今までの冷淡とも思えるその文体が、とても慈愛に満ち溢れたものだという事に気付くのである。東方SSコンペに投稿するはずだった、と後書きにて記述されているが、もしも仮に私がコンペでこの作品を見たなら、確実に高得点を入れていただろう。
ある覚書に記された、厄払いの風習に関する考察。
あらすじを記すのに、私は上記の言葉以外を使う事が出来ませんでした。この作品の特性上致し方ない事だとも思いますし、私の実力不足かも判りませんが、この作品を本当に楽しむ為には最低限のあらすじだけしか必要としていないように思います。そうして、そう述べた上で私はこの作品をお勧めします。
読者の想像力の豊かさが、恐らくはこの作品への評価を分つ要素だと思います。色々な想像や憶測をして行く中で生まれる霞が払われる事はないでしょうが、それでも私は面白く読み終える事が出来ました。これも綿密な考察を生みだした、氏の実力と云えるのでしょう。
そうして淡々として進むこの作品の最後――そこを目にした時には、今までの冷淡とも思えるその文体が、とても慈愛に満ち溢れたものだという事に気付くのである。東方SSコンペに投稿するはずだった、と後書きにて記述されているが、もしも仮に私がコンペでこの作品を見たなら、確実に高得点を入れていただろう。
ある覚書に記された、厄払いの風習に関する考察。
あらすじを記すのに、私は上記の言葉以外を使う事が出来ませんでした。この作品の特性上致し方ない事だとも思いますし、私の実力不足かも判りませんが、この作品を本当に楽しむ為には最低限のあらすじだけしか必要としていないように思います。そうして、そう述べた上で私はこの作品をお勧めします。
読者の想像力の豊かさが、恐らくはこの作品への評価を分つ要素だと思います。色々な想像や憶測をして行く中で生まれる霞が払われる事はないでしょうが、それでも私は面白く読み終える事が出来ました。これも綿密な考察を生みだした、氏の実力と云えるのでしょう。
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