11.23.02:52
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02.04.21:04
作品集19「流れ行く時」ニケ氏
読んだ作品の感想です。
ネタバレを含んでいるので充分に注意して下さい。
何処か切ない雰囲気が漂う物語だと感じました。
作者様の「死」に対する考え方なども感じられて、読んでいて自然に「死」という事について考えてしまうような、そんな作品。
主人公である老人は色々な人や妖怪に出会いながら、釣りを飽く事なく延々と続け、陽が沈み夜が訪れても、それを止めようとはしない。しかしやがて訪れる朝陽は、今までとは何処か違うものだった。待ち続けた者と出会い、それでも尚老人は釣りを続けるのだろうか。
起伏はほとんど平坦と言って差し支えない内容だが、その一つ一つの描写、そして台詞等に特別な重さが秘められており、より一層作品のテーマに触れ易く、読み易い。
惜しむらくは誤字脱字が多かった事。推敲不足なのか、所々に誤字などがあり、折角の雰囲気が幾分壊されてしまっているのが残念。特に台詞の中でのミスには目を瞑る事が出来ない。長さも読み易いぐらいになっているので、そこから見ても推敲の余地はあるのではないかと思った。
紫の老人に対する考え方や、老人の以前居た場所――これは書かないが、そういう所の捉え方は今まで見ていなかったので新鮮だったけれども、逆に受け入れられない部分もあり、人によって善し悪しが分かれやすい作品だという事も否定出来ない。
が、不思議な読後感は一見に値する価値がある。これを見て作品に対して何を思うか、そして死という人間にとって最大の恐怖をどう捉えるようになるかは読者次第。
一読をお勧めする作品です。
ネタバレを含んでいるので充分に注意して下さい。
何処か切ない雰囲気が漂う物語だと感じました。
作者様の「死」に対する考え方なども感じられて、読んでいて自然に「死」という事について考えてしまうような、そんな作品。
主人公である老人は色々な人や妖怪に出会いながら、釣りを飽く事なく延々と続け、陽が沈み夜が訪れても、それを止めようとはしない。しかしやがて訪れる朝陽は、今までとは何処か違うものだった。待ち続けた者と出会い、それでも尚老人は釣りを続けるのだろうか。
起伏はほとんど平坦と言って差し支えない内容だが、その一つ一つの描写、そして台詞等に特別な重さが秘められており、より一層作品のテーマに触れ易く、読み易い。
惜しむらくは誤字脱字が多かった事。推敲不足なのか、所々に誤字などがあり、折角の雰囲気が幾分壊されてしまっているのが残念。特に台詞の中でのミスには目を瞑る事が出来ない。長さも読み易いぐらいになっているので、そこから見ても推敲の余地はあるのではないかと思った。
紫の老人に対する考え方や、老人の以前居た場所――これは書かないが、そういう所の捉え方は今まで見ていなかったので新鮮だったけれども、逆に受け入れられない部分もあり、人によって善し悪しが分かれやすい作品だという事も否定出来ない。
が、不思議な読後感は一見に値する価値がある。これを見て作品に対して何を思うか、そして死という人間にとって最大の恐怖をどう捉えるようになるかは読者次第。
一読をお勧めする作品です。
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